本システム「CHALLENGE-CanPain( Consultation Hub of speciAList-LinkagE of maNaGEment of difficult-to-treat Cancer Pain)」は、コントロールに難渋するがん疼痛の緩和のための遠隔コンサルティングシステムです。電子メールのような情報のやりとりを専用システムを用いて安全におこなうことができます。
本システムを用いることで国内の医師であればどなたでも、難治性がん疼痛に対する専門的治療に関する相談(緩和的放射線治療、神経ブロック、動脈塞栓術や椎体形成術など画像下治療メサドンによる薬物療法等)を診療経験が豊富な専門家(コンサルタント)に無料でおこなうことができます。
まずは「システム利用にあたっての流れと注意事項」をお読みいただき、システム登録申請を行ってください。システム登録後に本システムをご利用いただけます。
がんを原因とする痛み(がん疼痛)は進行がん患者の約7割に認め、がん患者さんの治療・療養を脅かす重大症状です。また遺族調査において、亡くなる前1か月に約半数のがん患者さんが痛みを有していることが明らかになり、穏やかな更なるがん疼痛の緩和が求められています。
がん疼痛治療の基本的治療として、WHOをはじめとする複数のがん疼痛治療のガイドラインにおいて、オピオイドによる薬物療法があげられており、多くの臨床家が、オピオイドを導入し、がん疼痛治療を実践している反面、緩和的放射線治療、神経ブロック、椎体形成術や動脈塞栓術など画像下治療(IVR)、メサドンによる薬物療法など専門的がん疼痛治療は、自施設でのリソースは限られており、地域全体で専門的がん疼痛治療をがんの痛みに苦しむ患者さんに提供する体制が求められています。
今回、Webによる診療情報交換システム「CHALLENGE-CanPain」(株式会社ファインデックス)を用いた遠隔コンサルテーションシステムを運用し、日本国内の医師ならどなたでも専門的がん疼痛治療に関するコンサルテーションを治療経験豊富な医師に安全かつ簡便におこなえるような環境を作りました。 がん疼痛コントロールに難渋する症例について、担当する医師は、「CHALLENGE-CanPain」を用いて、緩和的放射線治療、神経ブロック、椎体形成術や動脈塞栓術など画像下治療(IVR)、メサドンによる薬物療法など専門的がん疼痛治療について経験豊富な医師に無料で相談することができ、必要な場合にはコンサルタントの所属する病院やその他の全国の中核病院への受け入れに関する相談もおこなうことが可能です。専門的がん疼痛治療の適応に迷う場合などにも本システムを是非ご利用いただけます。
本システムを積極的に活用いただき、少しでも多くの患者さんのがん疼痛緩和につなげていただけたら、と思います。また、患者さんやご家族の方からもご自分の担当の先生に本システムを紹介していただき、ご自身の治療に役立てていただければ幸いです。